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今回、日本に帰国している間にどうしてもしておきたかったことがある。
それは、最高に美味い蕎麦を食べることだった。

アタシは、蕎麦好き、というほどではない。
それどころか、日本に住んでいた頃なんて
「夕飯は軽くお蕎麦にでもしようか。」
なんて言いながら蕎麦屋に入っても
「やっぱりガッツリ天丼がいーなーw」 
とか言っちゃうような女だったのだから。

ところで、アメリカってのは、それなりに美味しい日本食が手に入る。
普通の家庭料理なら、自分で作ればいいし
ラーメンなら、それなりに美味しいお店はある。
寿司なんか、お金さえ積めば、かなり美味しいお店があったりもする。

ところが、アメリカに住んでから、美味しい蕎麦にありつけたことがない。
大体、蕎麦屋ってのにお目にかかったことがない。
日本に住んでた時なんて、商店街にも、駅前にも、果ては駅の構内にも
どこに行っても蕎麦屋はあったのに?!

そんなわけで、アタシは普段から蕎麦に
いや、「美味い蕎麦」に飢えていた。

という長い長い前置きを書いておく。
そうでなければ、これから書くアタシの行動が説明出来ないからだ。


旦那が先にアメリカに帰ってから、一人身軽になったので
早速、蕎麦を食べに出かけることにした。

「かんだやぶそば」も捨てがたいのだけれど
時は11月。 丁度、新蕎麦が出た時期だ。
これはもうあそこに行くしかないだろう。

実家最寄りの駅から始発で出発。
新幹線に乗り、バスに揺られ
10時頃には村の花が蕎麦だという
雪の降る長野県戸隠村に降り立っていた。

Chusha_torii

つか、雪って・・・www

つい数日前まで、石垣島ではTシャツ一枚で
あっほらあっほらしていたせいもあるんだろう。
11月初めの長野を甘く見過ぎていたアタシときたら
ジーンズにテニスシューズ。
一応はダウンジャケットを着ていたけれど
日本のウニクロとか言う超一流の超薄手のやつで
頼りないことこの上ない。

しかし、中社の鳥居の横に目指すべく蕎麦屋の看板を見つけた。

「うずら屋」

それを目指して、慣れない雪の中を進む。
ふと見ると、同じバス停で降りたちょっと太めの男性客も
一緒の方向に進み始めていた。

むむ? 同じような目的で来た輩か?
なら負けられないぜ!!

歩くペースをあげると男性も気がついたのか
負けじとスピードをアップしてきた。
しかし、普段からZUMBAってるアタシを舐めちゃぁイケない。
10馬身リードで見事店先にゴールイン!

Uzuraya

扉には 10時半営業開始 とあり
名前を書く紙とペンが置いてあった。

こんな天気のこんな朝にこんな山奥の蕎麦を食いに来るような物好きは
多分、アタシとあの太め君ぐらいだろう、と思いながら
名前を書こうとペンを取ったら、なんと、アタシは9番目だった。

えええ? 他に8組もいるの??
って、どこにっ?

ぐるりと首を回すと、道路を挟んだ反対側の神社の建物の屋根の下に
ずらりと人が並んで座っていたwww

「あのぉ? 名前書くんですか?」

やっと追いついてきた太め君にそう言われ
我に返って名前を書き、彼に紙とペンを渡す。

むー。 まだ15分もあるよ。

名前も書いたし、電線の上の烏みたいに皆で仲良く並んで待つのは嫌なので
先に中社にお参りをしておくことにした。

中社の周りには、とてつもなく大きな杉の木が数本。

Chuusha_oosugi

おみくじは誕生日を言って神主さん?に出してもらうタイプのものだったんだけど
おみくじを手渡してもらい、窓を閉めたその直後
「1970年って、42歳?? あれが? すっげーなw 」 
とか言ってるのが丸聞こえだった。
何がどう「すげー」のか、しっかりと問いただしたいところだが、もう10時半だ。
残念だゼ。

店の前に戻ると、丁度、頑固そうな顔の店主が出てきたところだった。
「今日は、こんなお天気の中、いらっしゃってくれてありがとうございます。
また、雪の中、長らくお待たせして申し訳ありませんでした。」
と言いながら、ごま塩頭を深々と下げた。

店主が順に紙に書かれた名前を呼び、店の中に通してゆく。
客が足を入れる度に中から、「いらっしゃいませー!」と気持ち良い声が響く。

アタシも無事に名前を呼ばれ、2階席に通された。

Uzuraya_window_view

清潔で暖かなお店。
窓側の角の座敷で、ガラス窓からは雪景色。
そばつゆの香り。

なんか、もう、わくわくしてきた!w
そんでもって、お腹がぐうぐういってきた!w

何を食べるかはもう決まってるので、渡されたお品書きを開きもせずに
お茶を持ってきた女性店員にさっさと注文をしてしまう。
注文を取った店員はいったん奥に入ると
お漬物なんかと一緒になぜか本を一冊持ってきた。

「これ、どうぞ。」

なんだろう? と開いて見ると
戸隠村周辺の草花や山の風景写真のアルバムだった。
しかも、出版されているようなものではなく
明らかに誰かの自作アルバムだ。
そして、周りの客を見ても、誰もそんなものは渡されていない。

Uzuraya_album

なぜアタシだけ?
あの女性の作品?
いや、多分、時間つぶしにどうぞ、ってことなのかな?

色々と不思議に思いながらも
律儀な性格なので一枚一枚に目を通していると
注文した品が出来上がってきた。
本当に律儀なので、目の前に食べ物が並べられたら
アルバムの不思議なんて、どーでも良くなったw

そして、いつも通りの食べかけの写真www

Uzuraya_soba

で、ここまでして食べに来た蕎麦の感想は・・・。

もうね、こ~んなに美味い蕎麦には金輪際出会えないのではないか、と
食べた直後に不安になったほど、美味しかった。

蕎麦もそばつゆも天ぷらもお漬物も蕎麦湯も
何もかもが本当に美味しかった。
天ぷらなんて、さくさっくだった。


大満足して勘定を済ませようと伝票を持って階下に行く。
もう、店は満員御礼で、店員達が独楽鼠のようにくるくると立ち回っている。
「ありがとうございましたー!」 という声を背中に受けながら店を出ると
店先では沢山の客が名前を書くために雪の中を並んでいた。

やっぱり始発で来て大正解だったなぁ。



さぁて、お腹も一杯になったし
これから戸隠神社でもお参りに行こうかねー。



というところで、本日はおしまいw
御参り編はまた後日♪

それでは皆様、2013年もヨロシクです!

chu♥
くーる





おまけ
勘定をしようとしたレジの女性に 

「お客様、日本語大丈夫? 日本の蕎麦、好きなの?」

もう、お約束ですなwww

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